素人が塗装でやりがちな失敗10選💦(Q&A形式)
素人がやりがちな塗装の失敗10選【Q&A】|下地処理・養生・塗布量・天候・希釈・工程の基本をQ&A形式で解説
初めての塗装で「思った仕上がりにならない」「数ヶ月で剥がれてきた」――。 その多くは、基本工程のどこかでつまずいたのが原因です。本記事では、DIYでもプロ志向の方でも役立つように、素人がやりがちな失敗をQ&A形式で10項目に整理。防止策・正しいやり方まで具体的に解説します。
- この記事でわかること:下地処理・養生・塗布量・天候/湿度・道具選び・希釈・塗る順番・色選び・厚塗り・自己流補修の注意点
- 対象読者:DIY塗装の初心者、内外装のセルフメンテを考えている方、外壁/屋根塗装を検討中の方
- 結論:塗装は「準備8割」!工程と基準を守れば、仕上がりと耐久性は見違える!
Q1. 下地処理をせずに塗ってしまうのはなぜ失敗?
塗装は「下地処理が8割」と言われるほど、下地準備の有無で仕上がりが激変します。汚れ・ホコリ・油分・旧塗膜の浮き/剥がれを残したまま塗ると密着不良を起こし、数ヶ月での剥がれや膨れの原因に。特に錆の除去を怠ると、せっかくキレイに塗装してもすぐに錆が出てきます。素人は「どうせ隠れるから」と安易に塗り始めてしまいますが、実際には密着性、耐久性を大幅に損ないます。プロは高圧洗浄→ケレン→下塗りを徹底。ここを省くと、長持ちする塗装とすぐダメになる塗装の差が生まれます。
Q2. 養生をしっかりしないとどうなる?
マスキングテープや養生シートで窓枠・床・植栽を保護しないと、飛散塗料の固着で取り返しのつかない汚れが残ります。外壁ならサッシに塗料がこびりつき、内装なら床や家具にシミを残してしまいます。乾いた塗料を落とすのは困難で、シンナーは素材を傷めるリスクも。面倒に見えて、養生は仕上がりの美観を左右する大切な工程です。
Q3. 塗料をケチって薄塗りすると何が問題?
「もったいないから薄く伸ばす」「足りないのに無理やり仕上げる」は典型的な失敗。規定より薄い塗膜は紫外線・雨に弱く、わずか数年で早期退色・剥がれを招きます。メーカーが定める標準塗布量(㎡あたり○kg)を守らなければ性能を発揮できません。つまり、安く仕上げたつもりが、結局長期的なやり直しコストになってしまうのです。
Q4. 天候や湿度を無視して塗るとどうなる?
雨天や湿度85%以上では塗料が乾かず、仕上がりが荒れたり、白化(かぶり)が発生します。気温5℃以下でも硬化不良でベタつきが残ります(エポキシ樹脂は一般に5℃未満では硬化しません)。素人は「なんとか大丈夫だろう」と作業を強行してしまいますが、仕上がりも耐久性も著しく低下し、塗膜は必ず不完全なものになります。プロは必ず天気予報を確認し、適切な環境で作業を行います。
Q5. 適切な道具を使わないと失敗する?
安価すぎる刷毛やローラーは抜け毛・ムラの原因。毛が抜けて塗膜に混じったり、塗料を均一にのばせずムラだらけになります。また、広い面を小刷毛で塗ると時間がかかり、継ぎ目・乾燥ムラが目立ちます。プロは場所に応じてローラー/吹付け/刷毛を使い分けますが、素人はその判断ができず、結果的に仕上がりが雑になります。試しに一度、100円ではなく500円以上のローラーを使ってみてください。「え!1回でこんなに面積塗れるの?」「すごくきれいな仕上がり!俺ってひょっとしてプロ?」と驚くと思います。品質の良いローラーは作業効率・仕上がりを大きく改善します。
Q6. 希釈を間違えるとどうなる?
塗料には「希釈率(シンナーや水で何%薄めるか)」が指定されています。「塗りやすいから」と薄めすぎれば塗膜が極端に薄くなってしまいます。ウレタン防水材などはさらに乾燥時間が延びてしまいます。逆に希釈せずに使うと塗りにくく、厚塗りになって刷毛目やローラーの目が残りやすくなります。適正な希釈は塗装経験と勘も必要ですが、最低限、メーカー指示厳守が失敗防止の第一歩です。
Q7. 塗る順番を間違えるとどうなる?
塗装には下塗り→中塗り→上塗りという基本工程があります。素人は中塗りを省略したり、上塗りを1回だけで済ませることがありますが、これでは性能を発揮できません。下塗りは接着剤の役割を果たし、中塗りと上塗りは塗膜厚を確保するために不可欠です。塗装で言う「工程」は遵守して初めて「製品」になると考えてください。回数、順番を守らないとどんな高級塗料でも本来の性能は出ません。
Q8. 色選びを軽視するとどうなる?
色見本帳だけで決めると「イメージと違う」という後悔が多発します。屋外では太陽光の反射や周囲の建物との兼ね合いで、室内で見た色と全く違って見えることがあります。特に濃色は思った以上に存在感が強く、淡色は汚れが目立ちやすいという特性があります。さらに外壁塗替えで起こりやすいのが「あれ?何か思ったより薄い色になったなぁ…」というケースです。これは色の面積効果といわれるもので、「薄い色は大面積になるとさらに薄く見える」現象です。そんなときは「カラーシミュレーション」で事前確認をおすすめします。あらかじめ大体のイメージをつかむことができます。また、自分の好みだけで周囲の景観から浮いた色にするのも考え物です。地域によっては特定地区に景観条例定めていることもあります。条例に該当しない地区でも、自分の家は「街並みの一部」「景観の一部」と捉えることが大人の考え方と言えるでしょう。
Q9. 一度に厚く塗りすぎると何が起こる?
素人は「早く仕上げたい」と考えて、一度にたっぷり塗料をのせがちです。しかし厚塗りすると、表面硬化・内部ベタつきの状態になり、後からひび割れ・剥離の原因に。正解は「薄く均一に、乾燥を守って重ね塗り」。手間は増えても、美観と耐久性が段違いに向上します。
Q10. 安易に自己流で補修するとどうなる?
壁に小さなヒビや剥がれを見つけたとき、塗料で埋めるだけでは根本解決になりません。構造的なクラックや雨水浸入が原因だと再発必至。まずは原因特定→適切な補修材・シーリングで処理し、その後に塗装するのが正解。見た目だけ隠しても、数ヶ月後により大きな被害に繋がる可能性があります。
まとめ:準備不足・知識不足・手抜きが失敗の三大要因
素人がやりがちな塗装の失敗は、主に「準備不足」「知識不足」「手抜き」の3つに集約されます。
- 下地処理や養生を省く → 美観・耐久性を大きく損なう
- 塗料の扱いを誤る → 希釈率・塗布量・順番が守れない
- 環境や仕上げを軽視する → 天候や色選びを無視して後悔
塗装は単に色を塗る作業ではなく、「化学」「技術」「環境管理」が一体となった工事です。
一見簡単そうに見える塗装ですが、実はルールを守らなかった場合は確実に不具合がおきる難しい作業なのです。
DIYで楽しむのも良いですが、長期的な耐久性や美観を求めるなら、やはりプロに任せるのが最も安心だと言えるでしょう。
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