2024.03.12

屋根改修のアイテム集

戸建住宅の外壁を塗り替える時、屋根も併せて塗り替える事が多いかと思います。塗替え用の塗料も、ひと昔前の溶剤アクリル・水性アクリルから様変わりして今ではシリコン、フッ素まで選べる時代になりました。

遮熱、断熱といった機能を持つ商材の施工も増えています。しかし屋根の塗替えは勾配面の高所作業であるため、当然作業が行いにくく、屋根材にも多くの種類がある上に経年による劣化状態もまちまちであるという点は今も昔も一緒です。これはすなわち油断すれば不具合が起きやすいという事を意味します。

今回は春の塗替え需要に向けて、要注意屋根材と様々なアイテムについてまとめてみました。

 

■屋根塗替え工事で差別化が出来る最新の各種商品を一挙にご紹介‼

『タスマジック』ひび割れたスレート材の補修に!

新築時は綺麗で丈夫な薄型スレート屋根材も、風雨や積雪、紫外線など、晒されている環境は過酷なものです。

いざ改修時になり、足場が出来て屋根に上ってみると、スレート屋根材そのものがひび割れていたり、作業中にひび割れが生じてしまう場合がありました。こうなってしまうと、屋根業者に依頼してスレート屋根材を交換するか、シーリング材で補修することしか出来ませんでした。前者は部材探しに手間がかかる上に費用が高額になる割には、差替え工事自体で不具合が発生する事もあり、後者は、低予算ですみますが、塗装業者様自身のサービス工事となる場合が多く、補修痕も目立つ上、漏水の危険性もありました。

そんなケースに対応するべく㈱セイムが開発した商品が「タスマジック」です。この商品は、補修痕が目立ちにくく、防水性を保ちながら、割れたスレート材を高強度で接着します。

施工方法はとても簡単で、専用のプレートを割れたスレート屋根材の下にはさみこみ、その上からタスマジックの主材と硬化剤を混ぜ合わせた液体(エポキシ樹脂)を流し込み、硬化を待てば完成です。施工後の屋根材の強度も約2倍に増すので、補修後に高圧洗浄をかけても問題ありません。ぜひ一度お試し頂きたい画期的な商品です。

スターターキットは玄人好みの専用ケース入りです。営業時にお持ち頂き、施主様にPRする事でちょっとした差別化も出来ます。

各種資料は㈱セイムHPから直接お申込み頂く事が出来ます。 http://www.e-same.biz/catalog

 

 

『新型タスペーサー01』 ノンアスベストの屋根材に対応した縁切り部材

『タスペーサー』と言えば、スレート屋根の塗装において、今や定番のアイテムとなりました。

この商品の登場により、従来行っていた縁切りの作業時間が短縮され、通気性の確保がより確実になりました。ここで改めて、縁切りの必要性、『タスペーサー』のメリットについて簡単におさらいしてみましょう。まず、屋根材の縁切りとは水分の排出口を確保することです。もともと、屋根の重なり部分には隙間が確保されていますが、塗料を塗ることで隙間をふさいでしまいます。この状態になると毛細管現象により吸い上げられた雨水を放出できなくなり、下地材の腐食や雨漏りに繋がってしまいます。その為、塗装終了後に通気を確保するために縁切りを行っていました。しかし、綺麗に塗り替えた後の屋根に上って作業する必要がある事、縁切りした後に再度塗料がくっついてしまう事がある等、厄介な作業でした。そんな中、登場したのが『タスペーサー』でした。昨年発売となった改良版の『01』は、ノンアスベストのスレート材が割れやすいという点に対応するタイプで、下塗前の挿入もより安全になりました。

屋根の塗装にはタスペーサー挿入もセットでご提案して下さい。

 

要注意屋根材について !! ノンアスベスト品は要注意!塗装だけでは無理なケースも…

「屋根に上がってみたらボロボロだった。」「上に乗ったら簡単に割れてしまった。」「塗替え後、すぐに素材から剥離してしまった。」等々、屋根塗装において一度は経験されたこともあるトラブルだと思います。屋根材自体が非常に脆く、塗装をしても素材から剥離してしまうケースがありますが、これは1990年代より出始めたノンアスベスト屋根材の強度不足が原因と考えられます。特に一部商品の『ミルフィーユ状の層間剥離』と形容される不具合では、屋根材の端部が剥がれ 浮き上がるような現象が見受けられ、併せて釘の腐食もよく見られるのが特徴  です。この他、ノンアスベストタイプの屋根材全般に関しては曲げに弱い傾向があり、屋根に乗ったら「簡単に割れてしまった。」といった事案が多く報告されています。この曲げ強度不足による割れの多発が、前出の『タスマジック』の発売、『新型タスペーサー01』の登場理由になっている訳です。

 弊社にも塗替えの際の最適な仕様について、様々なご相談を頂くことがありますが、ノンアスベストタイプの屋根スレート材の場合、塗装改修では対応できない事があります。手遅れの場合は、屋根の吹き替えやカバー工法も視野に入れたお施主様への適切なご提案が、クレームを回避し、施主様との信頼関係を築く事になると言えるのではないでしょうか。