2024.04.04

塗装の魅力と女子力特集②

建設業界では働き方改革の一環として、2024年4月1日から時間外労働の上限規制が適用されます。

建設業界はいわゆる「3K」の典型というイメージから、60代や40代に比べて20代の人材が極めて少ない状況に陥っています。

さらに間近に迫る団塊世代の大量退職を考えれば、長年の課題であった「長時間労働の是正」「給与・社会保険」「生産性向上」の3項目について積極的に取り組んでいかねばならない時期に来ています。

国土交通省が作成した「建設業働き方改革加速化プログラム」には「週休2日制の後押し」「適正な工期設定の推進」「技能や経験にふさわしい処遇」「社会保険の加入」「生産性向上のための各種取組み」などを、

2024年までに建設業者が取り組むべき事項として明示しています。

そのような中で、今回は最近目にする機会が増えた「現場女子」「塗装女子」に着目し、ひと昔前までは互いに背を向け合っていた建設業界と女性労働力の可能性、

また特に女性にとっての「塗装の魅力」という点についても考えてみました。

 

「働きかた」で考えられる可能性 シフト制や現場単位制などは?

周囲を見渡せば分かるのですが、「働き方」は実に多様化しています。

人の働く理由、労働に対する価値観、人生に占める比重も多様化しています。

Wワーク、テレワークは珍しいことではなく、企業は労働力確保のため複数の人員をシフトさせて対応する時代になっています。

塗装業においても、このような形から「女性力」を導入してみてはいかがでしょうか?「そんなWワークなんて現場で通用する筈ないだろ!」というご意見は当然です。

一人前になるまではとてつもない長い時間がかかる仕事ですし、そういう働き方は「職人」の誇りからの逸脱かも知れません。

しかし今後ますます労働力不足が見込まれる中、前出の国交省と経団連が改善ポイントとして挙げた「3K」(給料・休日・希望)実現のためには、

労働形態から見直す方が現実的です。特に人手が足りなければ安定的な「週休2日」などは困難になってきます。

働きたい女性に「仕事の魅力」や「自社の長所」を伝えて働きがいを与えたり、「スキルアップ」「働く心構え・姿勢」などを教育するのは雇い主の義務であり、

「働くための条件」も整備しなければなりません。ここで自社と仕事の魅力を伝えられれば長期的な戦力となってくれるでしょう。

 

不安を払しょくする「トライアル」の導入

「塗装の仕事をやってみたい!」という人がいても、未経験者であれば実際の作業について頭の中で想像するしか出来ません。

採用する側も「とにかく頑張って仕事を覚えて下さい。」とは言いますが、その人が期待通りに成長してくれるかは分かりません。

「仕事してみたけど想像と違った…。」「採用したけど失敗だった。」というミスマッチに陥らないため、まず1日仕事を体験してもらう「トライアル」の実施は双方のために有益です。

信頼できる社員とペアで仕事をしてもらい「積極性はあるか?」「バイタリティーはありそうか?」「仲間として一緒に働きたいか?」などについて意見をもらい、

入社希望者からも「どんなことに不安を感じるか?」「働きたいか?」など聞き取りを行い採用の可否を決定します。

ひと手間かかりますが面接のみで採用して失敗するリスクを格段に少なくできます。

 

女性がいることの利点

社内に女性、現場に塗装女子がいるとどんな良い効果があるのでしょうか?

まず「職場が華やぐ」「職場が活性化する」という点が挙げられます。

女性はきめ細かな心使いができ、機転がきく人も多いので職場に女性がいる事で雰囲気が大きく変わり、社内の男性たちの意識も変わってくるという良い相乗効果が期待できます。

加えて「女性がいる事で若い男性が入社しやすくなる」という効果も期待できます。

当然、着替えやトイレ、ハラスメントなどのほかにも女性ゆえに気を付けてあげなければならないことも出てきますので、細やかな対応も求められますが、

これを転機と捉えて「建設業働き方改革加速化プログラム」と併せて、さまざまな社内改革を実施するチャンスかも知れません。

 

現場ファッション

例え仕事でも女性とファッションは切り離せません。

最近は女性用の作業着なども数多く販売されています。その他の保護具についても、色、デザインなどは増えてきています。